【安心】暗号資産取引に使うあなたのPC・スマホ、安全ですか?必須セキュリティ対策ガイド
はじめに
暗号資産取引に興味をお持ちいただき、ありがとうございます。いざ取引を始めようと考えると、「リスクは大丈夫か」「安全にできるのか」といった不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。取引所のセキュリティ対策はもちろん重要ですが、ご自身のPCやスマートフォン(以下、スマホ)のセキュリティも、資産を守る上で非常に重要な要素です。
この記事では、暗号資産取引を安全に行うために、皆さんが普段お使いのPCやスマホで確認し、設定しておくべき基本的なセキュリティ対策について、初心者向けに分かりやすく解説します。ご自身の身近なデバイスから安全性を高め、安心して暗号資産取引を始められるよう、ぜひ最後までご覧ください。
なぜPCやスマホのセキュリティが重要なのか
暗号資産取引は、インターネットを通じて行われます。そのため、ご利用になっているPCやスマホがウイルスに感染したり、不正アクセスを受けたりすると、以下のようなリスクが生じる可能性があります。
- 取引所のログイン情報が盗まれる: IDやパスワードが漏洩し、第三者に勝手にログインされて資産を操作される恐れがあります。
- ウォレットの秘密鍵などが盗まれる: ご自身で管理しているウォレットの場合、ウォレットにアクセスするための情報が盗まれ、資産を抜き取られる恐れがあります。
- フィッシング詐欺に遭う: 偽サイトや偽メールによって、ログイン情報や個人情報をだまし取られる可能性があります。
これらのリスクは、取引所のセキュリティ対策だけでは防ぎきれません。皆さんが日常的に使用しているPCやスマホのセキュリティをしっかり行うことが、ご自身の暗号資産を守るための第一歩となります。
暗号資産取引に使うPC・スマホの必須セキュリティ対策
ここでは、PCとスマホの両方で共通して行うべき対策と、それぞれのデバイス固有の対策について解説します。
PC・スマホ共通の対策
1. OSやアプリは常に最新の状態に保つ
ご利用のPCのOS(Windows、macOSなど)やスマホのOS(iOS、Android)、そして取引所やウォレットのアプリは、常に最新バージョンにアップデートしてください。ソフトウェアのアップデートには、セキュリティ上の脆弱性(プログラムの欠陥などで、第三者に不正に利用される可能性がある箇所)を修正するための重要な更新が含まれていることが多いためです。
アップデート通知が来たら、後回しにせず速やかに適用することが推奨されます。
2. セキュリティソフト(ウイルス対策ソフト)を導入し、最新の状態に保つ
PCには必ず信頼できるセキュリティソフトをインストールし、常に最新の状態に保ってください。セキュリティソフトは、ウイルスやマルウェア(不正なプログラム)がデバイスに侵入するのを防いだり、既に侵入している不正プログラムを検知・駆除したりする役割を担います。スマホ向けにもセキュリティアプリがありますので、導入を検討しましょう。
セキュリティソフトは定期的に定義ファイルを更新することで、新しい脅威にも対応できるようになります。自動更新設定を有効にしておくことをお勧めします。
3. 安全なネットワーク(Wi-Fi)を利用する
暗号資産取引を行う際は、自宅の安全なネットワークを利用しましょう。カフェや公共施設などで提供されている無料Wi-Fiは、セキュリティ対策が十分でない場合があり、通信内容を盗み見られたり、偽のアクセスポイントに誘導されたりするリスクがあります。
もし外出先で取引が必要な場合は、モバイルデータ通信(4G/5G回線)を利用するか、VPN(仮想プライベートネットワーク)などのセキュリティ対策を行った上で利用することを強く推奨します。
4. 強力なパスワードを設定し、使い回さない
取引所やウォレットのアカウントはもちろんのこと、PCやスマホのロック解除パスワード、メールアドレスのパスワードなど、重要なパスワードは複雑で推測されにくいものに設定してください。大文字・小文字の英字、数字、記号を組み合わせた、最低でも10文字以上のパスワードが理想的です。
また、同じパスワードを複数のサービスで使い回すのは絶対に避けてください。もし、あるサービスからパスワードが漏洩した場合、使い回している他のサービス(暗号資産取引所を含む)にも不正ログインされるリスクが高まります。パスワード管理ツールを利用するのも一つの方法です。
5. 二段階認証を必ず設定する
ほとんどの暗号資産取引所では、ログイン時にIDとパスワードだけでなく、別の方法でも本人確認を行う二段階認証(多要素認証とも呼ばれます)を提供しています。これは、パスワードが万が一漏洩しても、第三者がログインすることを防ぐ非常に有効な手段です。
二段階認証には、SMSでコードを受け取る方法や、認証アプリ(Google Authenticatorなど)を利用する方法がありますが、セキュリティの観点からは認証アプリの利用が推奨されることが多いです。必ず設定し、ログインだけでなく、出金など重要な操作にも二段階認証が求められる設定にしておきましょう。
6. 不審なメールやSMS、Webサイトに注意する
暗号資産に関連する詐欺の手口として多いのがフィッシングです。取引所や運営元を装ったメールやSMS、Webサイトで、ログイン情報や個人情報をだまし取ろうとします。
- メールやSMSに記載されているリンクは安易にクリックしない。
- 公式サイトへのアクセスは、ブックマークや正規アプリから行う。検索結果から表示された不審なサイトにはアクセスしない。
- 個人情報やログイン情報の入力を求められても、それが本当に公式サイトからの要求か慎重に確認する。
- 少しでも不審に感じたら、公式サイトの問い合わせ窓口に自分で確認する。
これらの点に注意し、常に冷静に対応することが大切です。
PC固有の対策
1. ファイアウォールの設定を確認する
PCのファイアウォールは、外部からの不正な通信を防ぐ壁のようなものです。通常OSに標準搭載されていますが、有効になっているか確認しましょう。不要な通信ポートが開いていないかも合わせて確認すると、より安全性を高められます。
2. リモートアクセス機能を無効にする
PCを外部から操作できるリモートアクセス機能は、便利な一方で不正に利用されるリスクも伴います。特に必要がない場合は、この機能を無効にしておきましょう。
3. 不要なソフトウェアを削除する
使用していないソフトウェアは、セキュリティの脆弱性が放置されたままになっている可能性があります。PC内の不要なソフトウェアは定期的にアンインストールし、整理しましょう。
スマホ固有の対策
1. 画面ロックを必ず設定する
スマホを紛失したり盗まれたりした場合に、第三者に勝手に操作されるのを防ぐため、画面ロック(PIN、パスワード、パターン、指紋認証、顔認証など)を必ず設定してください。
2. 端末の暗号化を有効にする
多くのスマホでは、端末に保存されているデータを自動的に暗号化する機能が備わっています。これにより、万が一端末が第三者の手に渡っても、データを容易に読み取られることを防ぐことができます。この機能が有効になっているか確認しましょう。
3. 提供元不明のアプリのインストールを許可しない設定にする
Android端末の場合、「提供元不明のアプリ」のインストールを許可する設定は、正規のアプリストア以外からアプリをインストールできてしまいます。悪意のあるアプリを誤ってインストールしてしまうリスクが高まるため、この設定は必ずオフにしておきましょう。
まとめ:ご自身のデバイスが資産を守る第一線
暗号資産取引の安全性を確保するためには、取引所やウォレット側の対策だけでなく、ご自身が利用するPCやスマホのセキュリティ対策が不可欠です。この記事でご紹介した対策は基本的なものですが、これらを実行するだけでも、様々なリスクを大きく低減することができます。
- OSやアプリは常に最新に
- セキュリティソフトは必須
- 安全なネットワークを利用
- 強力なパスワードと二段階認証
- 不審な情報に騙されない
- デバイス固有の対策も確認
これらの対策を日頃から心がけ、継続して実施することで、より安心して暗号資産取引に取り組むことができるでしょう。まずはご自身のPCやスマホの設定を見直すことから始めてみてください。