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【安心】暗号資産取引で損失を最小限に抑える「損切り」の考え方と実践

Tags: 損切り, リスク管理, 初心者, 暗号資産取引, 価格変動リスク

暗号資産取引に興味をお持ちいただき、ありがとうございます。「あんしん暗号資産ガイド」では、暗号資産取引を安全に始めていただくための情報を提供しています。

暗号資産は、価格が大きく変動することがあります。この価格変動リスクは、利益を得る機会となる一方で、損失を被る可能性も伴います。特に取引に慣れていない初心者の方にとって、価格の急な下落は大きな不安につながることがあります。

このような価格変動リスクと上手に向き合い、大切な資産を守るために知っておきたい考え方の一つに「損切り」があります。この記事では、損切りの基本的な考え方と、どのように実践すれば良いのかを分かりやすくご説明します。

損切りとは何か?なぜ初心者にとって重要なのか

損切りとは、保有している暗号資産の価格が購入時よりも下落し、含み損(まだ確定していない損失)が発生している状態のときに、それ以上の損失拡大を防ぐために、意図的にその暗号資産を売却し、損失を確定させることを言います。

たとえば、1BTC(ビットコイン)を300万円で購入したとします。その後、価格が280万円まで下落した場合、この時点で売却すれば20万円の損失が確定します。これが損切りです。もし損切りをせず、さらに価格が下落して200万円になった場合、損失は100万円に拡大してしまいます。

暗号資産の価格は予測が難しく、思わぬ方向に動くことがあります。「いつか価格が戻るだろう」と期待して損失が拡大してしまうことは、特に初心者が陥りやすい状況です。損切りは、損失を限定し、予期せぬ大きなダメージから資産を守るための、重要なリスク管理手法なのです。

損切りの基本的な考え方:感情に流されないために

損切りを実行することは、心理的に簡単なことではありません。「損失を確定させたくない」「もう少し待てば価格が戻るかもしれない」という気持ちが強く働くためです。しかし、感情に任せた取引は、往々にして判断を誤らせ、損失をさらに拡大させる結果につながりやすいものです。

損切りは、「損をすること」そのものが目的ではなく、「より大きな損失を防ぎ、次に繋げること」が目的です。損切りで一度損失を確定させても、手元に残った資金で再び機会を待つことができます。一方、損切りが遅れて資金の大部分を失ってしまうと、再起は難しくなります。

そのため、損切りにおいては「感情に流されない」ことが非常に重要です。あらかじめ決めたルールに従って機械的に実行することが、感情に左右されない賢明な判断につながります。

損切りルールの設定:具体的な方法

損切りを感情に流されずに行うためには、取引を始める前に具体的なルールを決めておくことが大切です。ルールを決める際の主な考え方をいくつかご紹介します。

  1. 損失許容額(率)で決める

    • 「購入価格から〇%下落したら損切りする」といったパーセンテージで設定する方法です。例えば、「購入価格から10%下落したら損切り」と決めれば、100万円で購入した暗号資産が90万円になった時点で損切りを実行します。
    • または、「この取引で最大〇円まで損失を許容する」と具体的な金額で決める方法もあります。
    • 初心者のうちは、比較的小さな損失率(例えば5%〜10%程度)から始めるのが良いかもしれません。
  2. 特定の価格で決める

    • 「この暗号資産の価格が〇〇円を下回ったら損切りする」と具体的な価格を設定する方法です。これは、チャート分析などで重要な節目となる価格(サポートラインなど)を参考に設定することが多いですが、初心者の方は単純に購入価格から一定金額下がった地点に設定することから始めても良いでしょう。
  3. 期間で決める

    • 購入から一定期間(例えば1週間や1ヶ月など)が経過しても期待したように価格が上昇しない場合や、逆に継続して下落が続く場合に、一度ポジションを解消(売却)するという考え方です。これは価格だけでなく、時間軸でのリスク管理に焦点を当てた方法と言えます。

ご自身の取引スタイルや、その暗号資産のリスク許容度に合わせて、これらの方法を組み合わせることも可能です。大切なのは、取引を始める前に「もし価格が下落したら、どこまで耐えるか」を具体的にイメージし、ルールとして明確に定めておくことです。

損切りルールの守り方:計画の実行

せっかく損切りルールを設定しても、実際に価格が下落したときにそのルールを守れなければ意味がありません。ルールを守るためには、以下の点を意識することが役立ちます。

まとめ:損切りは安心取引への一歩

損切りは「損をすること」というネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし、これは損失を無限に拡大させないための、極めて合理的なリスク管理手法です。事前にルールを決め、それを守って実行することで、価格変動リスクに振り回されることなく、より安心して暗号資産取引を続けることができます。

暗号資産取引は、ご自身のペースで、リスクを正しく理解して行うことが何よりも大切です。損切りをリスク管理の一環として取り入れ、安全な取引を目指しましょう。

今後も「あんしん暗号資産ガイド」では、暗号資産取引の初心者の方々が安心して取引できるような情報を発信してまいります。